中国企業が洩らした新型肺炎「膨大な死者数」はフェイクか真実か

公式発表をはるかに超えた数字
長谷川 幸洋 プロフィール

WPは「フェイク」と言うが…

もちろん、ネット情報が完全に信頼できるとは言い切れない。それらの一部はフェイクニュース(偽情報)と断定するマスコミもある。

たとえば、先のテンセント情報について、米紙ワシントン・ポストは「コロナウイルスは急速に拡大しているが、偽情報もそうだ」と題した2月11日の記事で「米国の大学教授も騙された」と報じている(https://www.washingtonpost.com/health/2020/02/10/coronavirus-is-spreading-rapidly-so-is-misinformation-about-it/#comments-wrapper)。

ただ、私はこの記事を読んでも、テンセントの数字がデタラメとは言い切れない、と思った。記事は教授の「騙された」という告白を報じただけで、肝心の情報がウソかホントか、説得的な根拠を示していなかったからだ。

記事のコメント欄には「最悪の誤情報は『メインストリーム・メディア』だ」という皮肉な投稿もあった。教授に、どこからか圧力がかかった可能性も考えられなくはない。

 

先の台湾ニュースの記事によれば、テンセントは「いくつかのソーシャルメディアは、我々が公開していない偽情報を載せた感染状況トラッカーを広めている。我々は法的権利を持っており、誤用している人々には偽情報の頒布を止めるよう求める」という声明を発表している。

興味深いことに、テンセントは声明で「中国全土の国家健康委員会とさまざまな地方自治体の健康委員会の情報に基づいて、リアルタイムのデータを伝えている」と表明している。

先の朝日新聞が「国家衛生健康委員会」のデータを根拠にしていた点を思い出してほしい。それに対して、テンセントは「さまざまな地方自治体の健康委員会」も加えている。もしかすると、それが数字が大きくなった理由かもしれない。