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「売るに売れない土地」を相続したら…早期売却のためにすべきこと

放置すると大変なことに
他人事ではない不動産の相続トラブル。家族を守るためにも、元気なうちにやるべきこと、知っておくべきことがある。よくあるのが、相続によって売るに売れない不動産を抱えてしまうケースだ。放っておけば、税金などの出費がかさむ一方……。こんなとき、どうすればよいのだろうか? 税理士が知らない不動産オーナーの相続対策』で知られる専門家集団、「財産ドック」に正しい答えを教わった。

出費ばかりが増えていく……

福岡県にお住まいのCさんのケースです。Cさんは70代の女性で、家族には長男と長女がいます。2年前にご主人が亡くなり不動産を相続したのですが、土地が広くかつ建物も古くて管理が難しかったこともあり、相続したあとすぐに売却したいと考えていました。

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ご主人から相続した不動産は、広い土地と、その土地に建っている自宅とアパートです。相続が一段落し、改めて不動産を売却しようと考えたCさんは、近所にあるいくつかの不動産会社に足を運び、その中から2社に売却の依頼をすることにしました。

最初はどちらの不動産会社からも「この土地であれば、それほど待たなくてもすぐに買い手がつくでしょう」と言われていました。そのため、安心して買い手がつくのを待つことにしたのですが、待てど暮らせど不動産会社からの連絡はありません。結局、2年経っても買い手はつきませんでした。

すぐにでも不動産を売りたいと考えていたCさんは、しびれを切らして不動産会社に確認したのですが、相手は「なかなか買い手が出てきません」の一点張りで、その後も進展がないままだったため、途方に暮れていました。

あるとき、Cさんの長男がマンションから一戸建てに引っ越す機会があり、マンションの売却について私たちがお手伝いをすることになりました。長男のマンションはすぐに売却することができ、その際に「母親の不動産について話を聞いてもらえないだろうか」と相談をいただきました。

 

話を聞いてみると、母親であるCさんが不動産をうまく管理できず、売却することもできずにお金だけがどんどん出て行っている状況で非常に困っているということでした。そこで「まずはお話だけでも聞きましょう」ということで、ご相談を受けることになったのです。

長男から相談を受けてすぐに、Cさんにヒアリングを行いました。

Cさんがご主人から相続した不動産は、約200坪の土地と、その上に建てられた広い木造2階建の自宅、築50年の鉄筋コンクリート造の4階建アパートです。自宅はもともと家族四人で暮らしていたものでしたが、かなり広い上に、お子さんたちも独立していることもあり、70代になったCさんには手入れをするのが難しく、日々の管理だけでも体力的に厳しいという状況になっていました。

また、自宅に隣接しているアパートも築年数が経ち、かなり老朽化が進んでいて、新たに入居者を入れると維持管理費の方が高くなってしまい、赤字が膨らむ状況でした。こちらも管理が大変ということから、今は新たに入居者を募集していないという話でした。