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9個の点を1本の線で結ぶ方法とは? 夢を叶えるための「IE」講座

応用先は無限大「経営工学」を知ろう
IE(経営工学)という学問をご存知でしょうか? 「人」「物」「金」「情報」「時間」を広く学び、科学的に有効なアプローチを見つけ、生産性を向上させるための活動をする学問です。

じつはこの学問、日常生活のあらゆる面に応用できます。青山学院大学理工学部の松本俊之教授に話をうかがいました。

料理にもかかわる「IE(経営工学)」とは?

家庭で料理を作るとき、あなたはまず何を考えますか。

「何を作ろうか」「冷蔵庫に何があるのか」
「足りない材料はあるのか」「買い出しに行く必要はあるのか」
「何時にご飯を食べるのか」「どんな手順で作ろうか」

 

人によってそれぞれ考える順番は違うかもしれませんが、上記のようなことを考えますね。それでは、カレーライスとサラダを作ることにしましょう。

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冷蔵庫には、たまねぎ、じゃがいも、レタス、トマトがあるとします。カレーライスとサラダを作るには、カレーライスにお肉か魚介、そしてにんじんが必要になりますね。ここでスーパーに足りない食材を買いに行くことでしょう。あるいは、そろそろ帰宅する家族に残りの材料を買って来てもらうなどの手段を考えることでしょう。

さて、料理のスタートです。お米を研いでご飯を炊く準備をし、お肉や野菜の下ごしらえをし、カレーを作りはじめます。カレーの具を煮込んでいるときに、サラダを作るなどして、食べるタイミングに合わせて料理ができるように、主婦(主夫)は頭を働かせて家事をしていますね。

このように家庭で料理を作るときに、主婦はいろいろなことを考え、頭をフル回転させています。そこには、冷蔵庫の中の「在庫管理」、お金に関する「原価計算」や「予算統制」、おいしさに関する「品質管理」、効率的に料理が作れるようにスケジューリングする「生産管理」、台所のどこに何を置いておけば素早く取れるかの「作業管理」など、これからお話する「IE(Industrial Engineering:経営工学)」の基礎があるのです。

日本IE協会によると、「IE」とは「人、物、金、情報、時間などの経営資源を、科学的な方法で有効に使い、市場が要求する商品とサービスを高品質で安く、しかもタイムリーに提供するとともに、それを達成する人々に満足と幸福をもたらす方法を探求する活動」であると定義されています。

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主婦の「料理活動」にたとえて言えば、「物(食品)やお金、時間」などを、効率的および効果的に使い、お客様である「家族」に、ベストタイミングでおいしい料理を提供し、家族に満足と幸福をもたらす……といったところでしょうか。料理をしながら片付けもするような手際のよい主婦は、まさに「IE」のプロフェッショナルと言えるのです。

最初に「夢」を描こう!

「人、物、金、情報、時間」などの資源を有効に使い、生産性を向上させるためには、日々の問題解決、すなわち「改善」が大切です。「改善の哲学」として覚えてほしいフレーズがあります。