「富士山噴火」は予測できないのか…国力と共に監視力が弱りつつある

このままでは後手に回ることに
鴨川 仁 プロフィール

短期的予測が必要

富士山が噴火すれば、溶岩流、火砕流、積雪があれば融雪型火山泥流、噴石など近隣市町村では多大な被害が見込まれる。交通の動脈となる東海道新幹線や東名高速も、この想定被害領域に含まれる。

首都圏まで地域となると降灰もあり、気管支等の人的被害のみならず、電気電子機器の動作も動作不可能となる。火山灰によってエンジンに影響を受ける航空機も飛ばせないことから、交通網の打撃も大きく、経済の大混乱は避けられない。

 

その噴火に対して短期的に予測をし、安全対策を講じることが、人的被害を減らす観点では肝要である。

火山の噴火では、火山活動に起因する微動を監視するための地震計、マグマの移動などの山体微小変化を捉えるための傾斜計やGPS測地システムを始めとした多種多様の科学系計測を同時に行うことで、噴火の可能性を検討する。

国や地方自治体、大学や研究所などの研究機関などが、対象とする火山に測定器を設置し、協同関係で監視を行なっている。データの評価では火山噴火予知連絡会という組織が異なる機関が、火山毎に観測結果や現状を報告する会議で、理解の一元化を行なっている。