楽天に怒りの鉄拳…公取委員長が「三木谷社長の横暴を許さない」ワケ

これはプラットフォーマーへの警告だ
伊藤 博敏 プロフィール

プラットフォーマーへの警告

だが、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に代表される巨大プラットフォーマーが、二極化を進めて、世界の人々を追い詰めており、その対抗策が国家の役割で、国民(利用者)も反撃を始めている、という時代認識に欠ける。

杉本委員長は、昨年8月に上梓した『デジタル時代の競争政策』(日本経済新聞出版社)のなかで、プラットフォーマーに次のような警告を与えている。

<プラットフォーマーが自らの支配的地位を濫用し、消費者や取引先事業者に不当な不利益を課すことにより、公正な競争を歪めたり、自らの競争者となるおそれのある新規参入者を不当に排除するなど自由な競争を妨げる行為が見られる場合には、競争政策上看過できないことになる>

 

有無をいわさずに規約を変え、罰金制度を設け、楽天ペイを強要、アフィリエイト課金を最大8%に引き上げ、そして送料を、事実上、出店者の負担にする――。

その優越的地位の乱用に値を上げ、「送料無料」が最後の一押しとなって楽天ユニオンは結成され、杉本委員長はその訴えを取り上げた。

これは三木谷氏が暗示する「役所の横暴」ではないし、楽天が10日に発表した「法令上の問題はないと考えている」というレベルの話ではない。

もっと根源からの変化を促すものだ。