乗船料はピンキリ!
1泊1万円から楽しめることも

先ほど「豪華客船、数泊でうん十万も!」の最後の「も」に着目した話をしましたが、確かに高額な部屋もあります。それは間違いなくスイートルームです。

寝室にバスルーム、トイレ、それにリビングも付いていて、クルーズの場合は海風を感じられるバルコニーがついているはず。お高くて当然です。
クルーズ船は、広さというよりバルコニーの有無、窓の有無によって値段が変わってきます。部屋は寝るだけ! と割り切ってしまったら、窓のない内側の部屋でも十分。

松井さんが家族で行ったアジアクルーズのときの客室。これで3泊4日食事込み12万円というのは、通常の旅行よりも割安に思える 写真提供/松井元香

ちなみにダイヤモンド・プリンセス号でこれからのツアーをチェックしたところ、例えば今年度5月催行予定の横浜〜釜山〜佐世保〜横浜周遊クルーズは6日間で68000円から。

ダイヤモンド・プリンセス号は数あるクルーズ船の中でもカジュアルラインより少し格上と言われている船の種類なのに、この料金です。
6日で割ると、1日12000円ちょっとです。繰り返しになりますが、この料金には、船での移動費、宿泊費はもちろん、船内エンターテイメントの参加費、朝昼晩どころかお茶代も全て込み

そのうえ、スイートに宿泊する乗客も利用するゴージャスな共有部分は同じように使えるのです。

とは言え、弱点があることも今回の新型肺炎の感染によって露呈しました。
乗客乗員3711人のうち、すでに何かしらの症状がある人や濃厚接触をした人(439名)を対象にウイルス検査が行われ、日を追うごとに陽性結果数が増えています。
11日の時点では新たに39名の感染が確認。これでのべ174名が新型コロナウイルスに感染していたことになりました。
全員が検査を受けたわけではないので、これからもっと増える可能性もあるでしょう。

船内の密室の中での集団感染は、逃げ場がありませんし、やはり怖いものです。この経験をもとに、危機管理システムを確立する必要があるでしょう。

そして、今回の乗客に対して乗船料の全額払い戻しばかりか、次回、無料でクルーズに招待するという発表がなされました。
夢のような素敵な体験を提供することをモットーとしているクルーズ会社として、こういった結果になったのは忸怩たる思いだったことでしょう。

記憶を消すことはできないにしても、せめて料金を払い戻しすることで心の傷を抑えたい。もしこんな体験をしてもまた乗ってみたいと思う乗客がいるならば、ご招待して、新たなエンターテイメントの経験で記憶を上書きしていただきたいというクルーズ会社のホスピタリティーなのだと感じずにはいられません。

そして今、乗客にホスピタリティーを提供する乗員も疲弊しています。
自分の健康への不安を抱きつつも、休みなく乗客へのサービスも務めているのですから、どれだけのストレスを抱えているか、想像もつきません。

早く彼らが、そしてダイヤモンド・プリンセスという船が、笑顔で乗客を迎えてこう言える日が来ることを願って止みません。

You happy,
I’m happy