「左足を上げた時に三塁側へ視線を向け」
今夏の東京オリンピックで金メダルを狙う、侍ジャパンの主砲・鈴木誠也(広島)選手が、合同自主トレで内川聖一(福岡ソフトバンク)選手からアドバイスを受け、成長したことは広く知られています。
鈴木選手は内川選手から「(打球に対する)角度の付け方」を学んだと言います。楽に構え、インパクトの瞬間のスイングスピードが最速になるイメージで振り抜けば、打球に強いスピンがかかります。
内川選手の場合、凡打に見える打球が一、二塁間、二遊間、三遊間を抜けていくのはそのためです。この技術を体得した鈴木選手、めでたく免許皆伝となりました。
鈴木選手が内川塾を卒業した昨オフ、今度は3年目の遠藤淳志投手(広島)が、ソフトバンク、いや侍ジャパンのエース千賀滉大投手に“弟子入り”しました。

プロ入り2年目の昨シーズンは全てリリーフで34試合に登板しました。真っ向から投げ降ろす、生粋の本格派です。
佐々岡真司新監督の構想では、ローテーションの一翼を担うことになりそうです。
1月31日、地元の中国新聞に遠藤投手に関する記事が載っていました。千賀投手たちとの合同自主トレにより、<左足を上げた時三塁側へ視線を向けたり、球を放す位置を下げたりする投げ方を教わった>というのです。
この記事を読み、ハハァーンと私はうなずきました。かつて、ソフトバンクに<左足を上げた時に三塁側へ視線を向け>ていたピッチャーがいたからです。それは沢村賞を2度獲得したことのある斉藤和巳さんです。