Aクラスなのにクビ!? 金村義明が語る「監督人事、戦慄の舞台裏」

動画「炎のベースボール」第4回
金村 義明 プロフィール

なぜソフトバンクはあんなにロッテに弱かったのか?

ーー監督・コーチ陣の異動にはどんな裏事情がありますか?

金村:ロッテが今年ソフトバンクに圧倒的な強さを発揮しましたよね。あれは、ソフトバンクから鳥越(裕介)というコーチをロッテが獲ったというのが大きかったんじゃないですか。まあそれだけじゃないでしょうけどね。

ロッテの選手もよくがんばってました。特に荻野(貴司)にはびっくりしました。巨人の亀井が10年目にして1億という年俸よりも、僕からすると10年目にしてやっと荻野外野手が初の規定打席に到達したほうがすごいなと思いますしね。あれだけ故障がずっと続いてた荻野がね。

それもソフトバンクに勝てた要因のひとつでもある。荻野は、自分のスピードに体が付いてこれなかったようなすごい選手ですけど、関西学院大学の後輩の近本(光司/阪神)の活躍もいい刺激になったと思います。近本がルーキーであれだけやってるんだから、自分もやってやるという気持ちもあったでしょう。

 

とはいえ、ソフトバンクがあれほどロッテに弱かったというのは理解しがたい。ソフトバンクは故障者も多かったですけど、そういうコーチ人事の影響もあったんじゃないですかね。選手もなんかやりにくかったんじゃないですか。

ソフトバンクで長くコーチしていた鳥越がロッテに移籍したシーズンに、ロッテがあれだけソフトバンクに勝ってしまったわけですから、そういう力が働いているのかもしれませんよね。

だからこそ楽天から浮いた平石をソフトバンクがポンと獲ったっていう可能性も高いですよね。楽天のいいとこも悪いとこも知り尽くしているし、楽天の初期のときからずっと関わってきているわけですからね。

森山という投手コーチも長いこと楽天のユニフォーム着てやってますからね。それを獲るっていうのはそういうところもあるでしょう。

ソフトバンクはコーチだけでも覚えるのが大変です。一時支配下選手、三軍制を敷いたときに100番台の選手が20数名いましたかね。コーチも全部合わせて30人近くいました。

近鉄の大先輩で、早稲田実業で王会長の後輩でもある石渡茂さんが、ソフトバンクの編成をやってるときに、僕を見て、「まだどこかに体動けるやつおらんか?」とか言ってましたからね。「まだコーチいるんですか?」と聞いたら、「三軍の選手と一緒に泥にまみれて動けるようなやつをまだ集める」って言ってました。

そのへんが今のソフトバンク王国を築いてる礎でしょうね。スカウトの編成力と育成力。スカウト網も育成のところにも目をやりながら、選手を選んでます。

エースとなった千賀(滉大)投手とか甲斐バズーカとか、今年出てきた足のスペシャリスト周東(佑京)内野手、みんな育成ですよね。その陰にはクビになってるやつもいっぱいいますけどね。

ソフトバンクの層の厚さを象徴する「育成の星」千賀投手

それだけ選手層が厚いということですよね。

ーー今季、金村さんが監督をやってみたい球団はどこですか?

金村:もう監督のオファーはないでしょう。

ーーそこを強いて上げると?

あとは、ぜひ動画でお楽しみください。