コロナ「感染拡大のおそれはとても小さい」大御所がパニックを叱る!

過剰反応を広めた「2つの誤算」とは
山根 一眞 プロフィール

根路銘 コロナウイルスは咳や痰で飛び出しても1メートルを超えれば死滅します。感染者の近くで咳や痰を受ければ、小さな粒子となった飛沫(飛沫核と呼ぶ)を受けて感染するおそれはありますが、インフルエンザのように1回の咳で1万個以上のウイルスが死ぬことなく長時間浮遊し続け10メートル以内のほとんどの人を感染させる「空気感染」は起こらないんですよ。

 

新型インフルエンザでは、1人の発病者が搭乗した航空機内で40人が感染し、重度の肺炎になったケースがありました。CDC(米疾病対策センター)が報告している有名な「航空機事件」ですが、これも「空気感染」ゆえです。

一方のコロナウイルスは「飛沫核感染」しかしないので、感染者がしっかりとマスクをしていれば感染拡大のおそれはとても小さい。これがコロナウイルスというものなんですよ。

コロナウイルス羽田空港では中国便の搭乗客の体温チェックも実施されている Photo by Getty Images

米国では、SARSのコロナウイルスの感染力を調べるため、ボランティアによる人体実験を行ったことがあるんですが、驚いたことに30%は感染しなかった。また感染した人の50%は上気道感染のみで肺炎には至らず、症状も軽いことが確かめられています。

つまり、呼吸器感染症では、インフルエンザウイルスは横綱級、コロナウイルスは関脇以下程度だと私は言っているんです。

強い危機宣言をしないWHOに対して、トップの辞任要求の動きが広がっていて、それに乗じた著名人すら出ていますが、WHOの認識は正しいんです。

観光バス内で運転手さんとガイドさんが感染したと報じられましたね。もし、インフルエンザウイルスのような強い「空気感染力」があれば、バスの乗客の大半も感染したはずです。2人だけだったのは「弱い」コロナウイルスゆえなんですよ。

すでに対応策は存在していた

2003年にコロナウイルスによるSARSが流行したとき、CDCは根路銘さんにワクチンの開発を要請、ワクチン開発用のSARSウイルスも送られてきたという。

だが根路銘さんは、すでに試験用ワクチンも作っていた。新型コロナウイルスによる新たな感染拡大が起こるのではと予想していたからだったという。

根路銘さんが主張するコロナウイルスの弱点と対応策は、2003年にアジアで発生した、新型コロナウイルスによるSARSを抑え込むことに成功したベトナム、ハノイの病院での経験があったからでもある。

【後編に続く こちらからどうぞ!】

新型コロナウイルスの遺伝情報の一部新型コロナウイルスの遺伝情報の一部(ゲノム配列最初の600塩基)
(Wuhan seafood market pneumonia virus isolate Wuhan-Hu-1, complete genome GenBank: MN908947.3)