子どもの学力を伸ばすには、やっぱり「ほめる」が正解だった

「非認知能力」とはなにか
本山 勝寛 プロフィール

「読み聞かせ」がもたらす効果

現在、貧困家庭の子どもをサポートする支援の現場にいくと、親から読み聞かせをしてもらったことがない子どもが多いです。絵本が購入できないなど経済的な事情がなくても、忙しさのあまり、読み聞かせをできていないという家庭も少なくないと思います。

読み聞かせだけでなく、子どもに時間をかけて、じっくりと親子でコミュニケーションをとることが少なくなっている気がします。子どもたちは「自分のことをもっと見てほしい!」「もっと関心をもってほしい!」「もっと一緒に遊んでほしい!」というオーラをプンプンに発しています。

日本財団が支援する小学生低学年が通うある子どもの居場所では、字をスムーズに読むことができず、物事に集中することができないタイプの子が多かったです。

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毎日決まった時間に絵本の読み聞かせをしていましたが、初めは「いやだ」と逃げ回っていましたが、毎日続けるうちにしっかりと聞くようになり、やがて自分で絵本を読むようになってきました。

このときの子どもたちの反応や様子を毎日、居場所のスタッフが記録に残すことで、子どものちょっとした「変化」や「成長」に気づき、子どもをほめて、スタッフと一緒に成長していっています。

また、この居場所では、絵本の読み聞かせや宿題をやるだけでなく、スタッフが子どもと一緒に楽しく遊ぶ時間を大切にしています。

注目すべきは、文章を読んで理解するという認知能力が伸びる前の土台として、人の話を聞くことができる、最後までじっとしていられる、自ら読みたいという気持ちが生じる、といった自制心やコミュニケーション力、主体性、好奇心といった非認知能力の向上があったことです。