医師が教える、職場うつと診断された時に「やってはいけない」こと

心と体を自分で治す
森下 克也 プロフィール

「ダラダラ期」は徹底的に何もしない時期と考えてください。さらに言うと「何もしないことを積極的にする時期」ととらえてください。

適応障害にかかるような生真面目、完ぺき主義の性格の人は、「自宅安静を要する」と書かれた診断書を職場に提出したからといって安心できません。むしろ、「自分は怠けているのではないのか」「みんな頑張っているのに、自分だけ休んで申し訳ない」などと自分を責めることが多いのです

実際に休みに入った後も、自責の念から職場に電話をかけてみたり、同僚にメールを打ってみたりします。

上司からのハラスメントをはじめとする人間関係の問題であれば、言われたことを繰り返し思い返し、「なんであんなことを言われなければいけないんだ」と悔しがったり、「あの時、こう言えばよかった」と後悔したりします。それはつまり「身体は自宅。心は職場」状態ということです。

Image by iStock

自宅安静に入ったからといって、機械のスイッチのように人間の気持ちは、簡単には切り替わりません。休みに入っても悶々と過ごしてしまうのは無理もないことです。しかし、そのような状態では適応障害は回復しません。

ここは、まず意識的に気持ちを切り替えて、心も身体も職場から離れましょう。

気持ちを切り替えるために大切なことは、「仕事に対して無責任になる」ことです。簡単なことのようですが、社会人にとっては案外難しいことです。

 

仕事のことを考えたところで、何もできません。自分がいなくなったからといって、業務が滞ってしまうこともありません。だから、仕事に関するありとあらゆることから自分を断ち切って無責任になってください。

思い切って、職場に関するものをすべてシャットアウトしましょう。電話、郵便物、メールなど、できるものすべてです。同僚や上司からの気遣いの連絡については、休む前に遠慮したい旨を伝えるようにしてください。ただし、二週間に一度程度の事務的な近況報告はかまいません。