日本人が知らない、スウェーデンの「デジタル通貨」のヤバすぎる実力

じつは「中国」より一歩先を進んでいる
砂川 洋介 プロフィール

じつは「日本」もなかなかやる

日本銀行は昨年、雨宮正佳副総裁が、デジタル通貨について近い将来に発行する計画はないとの従来見解を示しながらも、技術革新が急速に進むなか、発行の必要性が高まる可能性があるとの認識を示している。

日銀は、ビットコインの価格が高騰し知名度が一気に高まる前の2016年、決済機構局内にFin Techセンターを設置した経緯がある。

日本銀行の黒田東彦総裁〔photo〕gettyimages

2018年9月に日銀が発表した「キャッシュレス決裁の現状」における生活意識アンケートによれば、日本での民間最終消費支出に占めるキャッシュレス決済の比率は約2割にとどまっている。アンケート回答者の約8割がキャッシュレス決裁を利用しているにもかかわらず、実際の最終消費支出の割合が2割にとどまっていることは、キャッシュレス決済を利用している人々も、用途に応じて現金決済を利用し続けていることを示している。

現金つまり紙幣に対する信頼感が日本は非常に高いという考えもあるが、地方でキャッシュレス決裁ができないため、現金決済しかないというインフラ事情も影響している。

 

同じく現金志向の強いドイツのバイトマン連銀総裁が、熟考せずに中央銀行がデジタル通貨を発行することを警告していることを考慮すると、現状の日銀のデジタル通貨への動きは「柔軟である」と評価することもできるだろう。

とはいえ、ECBや英国の動きに日本も遅れてはならないといった構図はある。日本、イングランド、カナダ、スウェーデン、スイス国民銀行、国際決済銀行(BIS)の6カ国・地域の中央銀行のなかでは、目立っているのはスウェーデンのリクスバンクの動きだ。

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