食のスペシャリスト&グルメに精通する識者で構成される「FRaU Foodies」が、今イチオシの料理やスイーツなどをお届けします。お酒好きのホフディラン・小宮山雄飛さんが「握りを堪能したい」というお寿司店。音楽界の“グルメ番長”を唸らせた握りとは!?

余計なことはしない
素材を活かす握りに感動

「以前に何度か利用していたのですが、先日久しぶりに訪れ改めて握りの美味しさを再確認しました」。雄飛さんがオススメするのは、旧山手通り沿いにある「すし菊地」。神泉で24年続く名店です。

「酒飲みなので、お寿司屋さんに行ってもついついツマミばかり食べてしまって、握りに辿りつかない時が多い」という雄飛さん。しかし「すし菊地」さんに行ったときは別。「しっかり握りを堪能したいです」。

握るのは店主であり、職人の菊地浩さん。カウンター席からはその一挙一動が臨めます。「イカに赤貝、マグロ、白えびなどの新鮮なネタを手を加えすぎず、素材の味をグッと引き出しています。味わい深いのにあっさりとしているのが特徴ですね」。

ここからは、雄飛さんが実際にコースを食べたときの写真でお見せします。握りのマグロ

雄飛さんの言葉を受けて、菊地さん自身も「余計なことはしない。江戸前らしい仕事をする」と答えます。毎日豊洲から仕入れる新鮮な魚介を活かした仕事は、白身ならうす〜く塩をふる、〆るなどさりげなく施されます。

ほか、ホタテは北海道猿払産を直送。マグロは同級生である業者から質のいいものを安く仕入れています。

握りのサバ

そして、シャリ。富山県産や石川県産のコシヒカリをベースに3、4種類ブレンド。例えば新米4割、古米3割、あきたこまち3割といった具合。新米と古米のバランスを見つつ、粘りが強くならないようにあきたこまちを合わせていくのがポイント。比率は米の仕入れ状況、季節により変えています。

おつまみの刺身盛り合わせ

これらが合わさった握りが11貫、おつまみ6〜7皿のコースが11000円。お酒もしっかり飲めば、ひとり平均15000〜16000円。「コストパフォーマンスが素晴らしい」、「これでいいの!?」。訪れるお客さんがカウンター越しに菊地さんにこう声をかけられるそうです。

おつまみのカニ

今は菊地さんがおひとりで仕込みから提供まで行っているため、メニューはこのコースのみ。2021年1月には、こちらも名店「すし三谷」の紀尾井町店で腕を磨くお弟子さんが戻ってこられ、コースの追加などメニューが増えるそう。25年を迎えるそのとき、さらなる進化が期待できることでしょう。

すし菊地
東京都渋谷区神泉町20-15
☎03-3780-3943
営業時間:18:00〜22:30、土・祝17:00〜22:00
定休日:日曜、祝日の月曜

PROFILE

小宮山雄飛 Yuhi Komiyama
ミュージシャン。ホフディランのヴォーカル&キーボード。音楽活動の傍ら、日本初のレモンライス専門店『Lemon Rice TOKYO』を渋谷にオープン。自身が生まれ育った渋谷区の観光大使もつとめる。

       
Illustration:YUGO. Composition:Seiki Ebisu