『3年B組金八先生』第6シーズンはLGBTドラマの金字塔である

このドラマから社会の流れは変わった
高堀 冬彦 プロフィール

内容も出色だった

2019年放送の『きのう何食べた?』(テレビ東京)は、事実婚状態にあるゲイのカップルの日常が描かれた。カップルに扮したのは西島秀俊(48)と内野聖陽(51)。大きな事件は起こらず、静かに時が流れていくが、それがかえってリアルだった。西島の作る料理も魅力だった。

テレビ東京『きのう何食べた?』

同じ2019年の『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る』(NHK)は自分がゲイであることを悩む男子高校生(金子大地、23)と、彼に恋をする女子高生(藤野涼子、19)の物語。彼がゲイであることが露見し、一部のクラスメイトから白眼視されると、彼女が怒りの声を上げる。それは彼が好きだからではなく、ゲイを理由に偏見を抱くのは許せないと憤ったからだ。青春ドラマとしても出色だった。

NHK『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る』より
 

やはりNHKが2019年に放送した女性たちの群像劇『ミストレス〜女たちの秘密〜』では女性の同性愛が描かれた。大政絢(29)が演じたフィットネスジムのトレーナーは、華麗な男性遍歴を誇っていたが、レズビアンだと公言するスタイリストの女性(篠田麻里子、33)の出現により、真実の愛に目ざめる。真実の愛は、異性との間でしか得られないとは限らない。

電通の2018年の調査によると、20~59歳の男女のうち、LGBTの人は8.9%。その割合を考えれば、LGBTの人が登場するドラマがいくつも作られるのは何ら不思議ではない。けれど増えたのはここ数年だ。テレビは社会を映す鏡とも言われるが、かつてはLGBTの人たちに対し、不当な偏見を持っている人も少なくなかったから、ドラマが作りにくかったのではないか。