こんにちは! 漫画家のかなしろにゃんこ。です。
みなさんは発達障害の「当事者会」って知ってますか? かんたんに言うと、発達障害がある人たちが集まって意見交換や交流をする場のことだそうです。
そんな会が全国にいくつあるのか、正確な数はつかみにくいのですが、厚生労働省の補助で行われたある調査では、96グループが対象となり、そのうち66通の回答が得られたそうです(一般社団法人発達・精神サポートネットワーク「発達障害者の当事者同士の活動支援の在り方に関する調査報告書」[2017年]より)。
つまり、100もない、という感じのよう。「たくさんある」とは言えないのが現実みたいですが、最近は当事者会同士でネットワークを作って政策提言を模索したり、発達障害が原因で起こったとされる事件について声明文を出したりと、その活動が注目を集めています。
それにしても、当事者会の内部ではどんなことをしてるんでしょう。気になりませんか? 今回は、私がハマった発達障害当事者会〈イイトコサガシのコミュニケーション・ワークショップ〉の活動を、ちょっとだけレポートしちゃいます!
「イイトコサガシ」の代表は冠地情(かんち・じょう)さん。ADHDとアスペルガー症候群の混合型と診断されている、発達障害の当事者です。10代・20代・30代のそれぞれで計1回ずつ、合計8年間「引きこもり」だったという冠地さん。かつて広告代理店などで勤めた経験もあるとのことですが、仕事は続かなかったそうです。
当事者会を立ち上げようと思ったのは、ある会合で「会話が苦手だけど、誰かと話したがっている」当事者と出会ったことがきっかけだったそうです。
〈僕が楽しくコミュニケーションできる枠組みを創るしかない!〉
そう思い立った彼は、演劇の世界でよく行われるワークショップ(=参加型の体験講座)のノウハウから想を得て試行錯誤を重ね、2009年に「イイトコサガシ」を創りました。