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米中覇権争いの中、イギリスが「大胆な外交戦略」を描く理由

ブレグジット後、一体どうなるのか?

新生イギリスの大胆戦略

イギリスは先月末の欧州連合(EU)離脱とともに国際関係の再構築に乗り出した。

47年間に及んだEUの一員としての立場に終止符を打ち、今後、国際社会でいかなる立ち位置を目指すのか。

そして、その新生イギリスは流動化する国際秩序にいかなるインパクトを与えるのか。

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筆者はその方向性について、アメリカとの「特別な関係」を強化し、カナダやオーストラリアなど旧植民地を中心とした「英語諸国民(English speaking peoples)」の連携を深めることに活路を見出すのではないかと考えてきた。

しかし、最近のイギリスの動向を見ていると、より大胆な外交戦略を描いているのではないかと思うようになってきた。

その背景に浮かぶのは、社会主義市場経済を掲げ、グローバルパワーへの道を邁進する「異質な大国」中国といかなる関係を築くのかというイギリスの深謀遠慮である。

さらに言うなら、米中の覇権争いという21世紀のグレートゲームにどう絡むのかという深謀遠慮でもある。

 

この点に注目すると、近年のイギリスは経済政策と外交・安全保障政策を切り離し、ときにアメリカとの外交・安全保障関係を危険にさらしても、中国からの経済的利益を最大化するという綱渡りのような路線を強めていることが分かる。

中級国家(ミドルパワー)に過ぎないイギリスになぜこのような芸当が可能なのか。それはひとえに、イギリスの国際社会における存在感の故だろう。