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韓国・文在寅政権が、新型コロナウイルス騒動に青ざめている

総選挙を目前に控えて…

「中国カード」の当てが外れて

2月初めに訪れたソウルは、新型コロナウイルスの話で持ちきりだった。道行く人の8割はマスク姿。ホテル従業員もタクシー運転手もみな白や黒のマスクをしている。

中国人学校もあり、中国人観光客が数多く訪れる代表的な繁華街、明洞(ミョンドン)では道行く人が半減した。明洞に隣接するロッテ百貨店は7日午後、ウイルスに感染した中国人の来店が確認されたとして、臨時休業に入った。

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この状態に青ざめたのが韓国の政府・与党だ。

韓国では4月15日に総選挙の投開票が行われる。現在の国会勢力図(300議席)は、与党の共に民主党が129、第1野党の自由韓国党が107などとなっている。

文在寅(ムン・ジェイン)政権は昨秋の曺国(チョ・グク)法相(当時)を巡るスキャンダルや、韓国大統領府が2018年6月の蔚山(ウルサン)市長選に介入した疑いなどで、窮地に追い込まれつつある。今回の総選挙では、与党の第1党の座を死守するとともに、文在寅大統領を支持する「親文派」と呼ばれる議員を多数輩出し、2022年5月に任期末を迎える文政権の後継政権の基礎を築くことを目論んでいた。

そして、総選挙勝利のための重要なカードの一つが、中国だったのである。

 

もともと、文在寅政権は中国との関係を重視してきた。中国は最大の貿易相手国であるうえ、文政権が最重要課題のひとつに挙げる北朝鮮政策に強い影響力を持っているからだ。今回も文政権は、習近平中国国家主席の訪韓を推進していた。