シュプリームとナイキだけが「フリマアプリ」でバカ売れする理由

楽天「ラクマ」意外な売れ筋トレンドは
マネー現代編集部 プロフィール

ファッションアイテムは「所有」から「投資」へ

ところで、ラクマでの取引が多いということは、市場に放出される品数が多いということ。つまり、アイテム数の多さだけでなく「回転が速い」ということでもある。
この点について、永里氏は「ファッションアイテムの「所有」のあり方が変わってきている」と指摘する。

「ユーザーインタビューを通じて分かったのですが、コレクターにとっても一度にコレクションできるアイテム数は物理的に限られてしまいます。新しいアイテムを購入したら、その分放出しなければならない。そのため、彼らははじめから「売る」ことを前提にアイテムを買ったり身に着けたりしているのです」

つまり、コレクターは所有するアイテムの相場を常に睨みながら、高く売れるタイミングを見計らって売りに出している。そして、得られた資金を元手に、新作モデルに再投資する。このことを繰り返しながら、コレクションの「資産運用」を行っているのだ。

「コレクターにとっては、旬のトレンドや話題性に加えて「次に売れるかどうか」というのが購入の判断基準になっています。その点で、SupremeやNIKEは、価格が落ちにくいことが支持される要因の一つになっているようです」

10万円の高額アイテムも、後々8万円で売れれば、実質2万円で手に入れられて旬のうちに楽しめる。こういった今日のコレクターの行動特性はある種の「投資」とみてとれるだろう。

 

これまでもヤフオク!などネットオークションでNIKEのスニーカーなどが取引されるマーケットは存在したが、近年ではラクマやメルカリなどフリマアプリ市場が急成長。ラクマの月間の利用者数は1,115万人(2019年4月現在、ニールセンデジタル株式会社調べ)で、1年間で30%以上も利用者数を伸ばしている。

これまでネットオークションにも縁のなかった、幅広い世代のユーザーがフリマアプリに続々参入し、CtoCのプラットフォームが拡大。マッチングが成立しやすい環境が整った。

それに伴い、ファッションブランドの「所有」のスタイルが変化。長期間保有し続けるのではなく、短期間で購入と放出を繰り返す「投資」へとシフトしているのだ。