中国はアメリカに勝てるか…全世界から有能人材を集める最強国の力

アメリカは寛容性を失いかけている
野口 悠紀雄 プロフィール

アメリカは寛容によって成長した

アメリカはレオン・チュアのような人材によって発展してきた。例をあげればきりがない。

有能な人々が集積することの意味は大きい。シリコンバレーが発展したのは、そのような効果によると言われる。新しいアイディアを生み出す過程においては、人々の間の非公式なコミニケーションがとくに大きな役割を果たす。ここにこそ、アメリカの強さの根源がある。

しかも、それはアメリカ人だけによって実現されたものではない。シリコンバレーの場合もそうだ。IT関係企業の経営者を見てもそうだ。

ペイパル共同創業者でテスラモーターズとスペースエックスCEOのイーロン・マスクは、南アフリカ出身だ。Googleの共同創業者セルゲイ・ブリンもモスクワからの移民の子だ。

アメリカで新しい分野を開拓するスタートアップ企業の大半は、移民かその子が立ち上げた。

 

シリコンバレーで最も重要なのは、機械設備や資本ではなく人間の頭脳なのだが、その頭脳は必ずしもアメリカ人のそれではない。外国人の頭脳が大きな役割を果たしてきたのだ。

こうしたことは広く知られている。ところが、日本には、「アメリカは移民を受け入れる寛容政策をとっていると言うが、それは白人に限ってのことだろう」と言う人がいる。

そんなことはない。反例はいくらでもある。現にチュアの父親がそうだ。

サンマイクロシステムズの共同創業者ヴィノッド・コースラはインドからの移民だし、Yahoo!共同創業者ジェリー・ヤンは台湾からの移民だ

GoogleのCEOサンダー・ピチャイは、インド生まれでインド工科大学の出身者だ。マイクロソフトのCEOサティア・ナデラは、インド生まれで、マンガロール大学の出身者。4月にIBMのCEOに就任予定のアービンド・クリシュナもインド生まれだ。

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