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大きな危機か…国が直視しない保育園の「本当の現実」

土曜保育がなくなってしまうと…

土曜保育、どうなる?

「土曜の減算について聞きたい。あくまでも利用希望者が1人もいない時の措置か。働き方改革や人材不足を理由に事業者が積極的に土曜閉所することを容認するものではないと思うが、いかがか?」

2020年1月31日、内閣府の子ども子育て会議で来年度の公定価格の変更についての詳細が国側から報告されると、子育て会議の委員の一人である全国私立保育連盟の長田朋久副会長が問いただした。この質問について会議中、国側からの回答はなかった。

内閣府の子ども・子育て会議(1月31日)
 

前回の記事(4月から土曜保育がなくなる? 保育所が直面する「深刻すぎる問題」)で問題を指摘したように、今、土曜保育の縮小が図られようとしている。保育所に入る運営費用を指す「委託費」は、国が定める「公定価格」に基づいて積算されている。

公定価格は、預かる子どもの年齢ごとに保育に必要な人件費や保育材料費など細かな費用が積み上げられて、その単価が示されている。地域によっても単価が変わる。

月曜から土曜まで保育所で子どもを預かることを前提とした「公定価格」なのだが、土曜保育の利用希望者がいないこともある。

これまでは月のうち土曜を全く開所しない場合は公定価格が「減算」されて、その分の委託費が減る仕組みであった。

一方で、土曜保育を月に1回実施しても4~5回実施しても同じ公定価格になっていたため、不公平も生じる。

今年4月から改訂される公定価格では、土曜の閉所回数に応じて公定価格を減算する仕組みに変更され、その具体的な内容が子育て会議で公表された。国は「減算幅が小さくなるよう配慮した」としている(図)。

(出所)内閣府・子ども子育て会議の資料「令和2年度当初予算(案)及び令和元年度補正予算における公定価格の対応について」