なぜ「PayPay」は赤字なのに“大盤振る舞い”を続けられるのか

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美崎 栄一郎 プロフィール

狙いは中国人のインバウンド

中国ではQRコード決済が普及していると聞いていました。私自身、QRコードが普及したあとの中国に行く前はわからなかったのですが、実際に行って体感すると、決済の100%がQRコードで行われます。

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ですから、中国の観光客は自国で使っているQRコード決済を使いたいはずです。私たちが普段使っているスイカを使って外国でも電車に乗れると便利だと想像できるでしょう。それと同じです。

実は、ペイぺイは導入初期から中国のアリペイと提携しています。アリペイを使っている中国人観光客は日本のペイぺイ加盟店で中国と同じようにQRコード決済ができるのです。

2018年の観光庁の資料によると、800万人を超える中国人観光客が来日し、平均旅行消費単価は22万円と試算されています。国の目標は、このインバウンド需要の数字を2030年には現状の3倍にすることのようです。

 

そうなのです。

中国人観光客の決済ニーズへの対応がQRコード決済なのです。中国では、アリペイとWeChat Pay(ウィーチャットペイ)の2強です。中国ではウィーチャットというチャットツールを使っています。中国版のLINEです。

そのウィーチャットと紐付いたQRコード決済がウィーチャットペイです。そのウィーチャットペイはラインペイと提携しています。つまりはラインペイのQRコードを読み取って、中国人観光客はウィーチャットペイで支払えるということです。

QRコード決済は、中国人のインバウンド需要を狙ったものだったのです。こう考えると、中国人観光客の行かないような街でペイペイが使えなくても問題ないと言えるでしょう。