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なぜ「PayPay」は赤字なのに“大盤振る舞い”を続けられるのか

得をしたいなら今のうち
お得なキャンペーンの効果もあって、急速に広まりつつあるキャッシュレス決済。一方で、なんとなく怖い、どれを選べばよいかわからない人も多いだろう。「100億円あげちゃうキャンペーン」で注目を集めた「PayPay」。そんな大盤振る舞いが、なぜできるのか? 著書『キャッシュレス生活、1年やってみた』を上梓した美崎栄一郎氏が、その裏側に迫る。

大盤振る舞いはヤフーの伝統

なぜペイぺイはあんなに大盤振る舞いができるのか。

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これが疑問だったわけです。みなさんも不思議に思ってますよね。

ヤフーBBという電話線網を使ったADSLの高速通信サービスを始めたときに、無料でモデムをどんどん配ってお客さんを獲得していました。

その後、ソフトバンクが携帯事業を始めたときも、携帯電話をただで配ってユーザーを増やしてきました。

この理由はわかりやすいのです。携帯電話も高速通信サービスもインフラを全国に投資しなければなりません。しかし、お客さんがいないのに、インフラを整備しても投資に対するリターンがまったくありません。

モデムや携帯電話を配って、初期費用0円でも高速インターネット回線や携帯電話を契約すれば、お客さんが増えます。ですので、翌月から月額の利用料金を徴収することができます。インフラだけ整備してもお客さんがいなければ、その間は収入0ですから、このヤフーやソフトバンクの作戦は極めて理にかなっていました。

 

最初のころは、ソフトバンクの携帯電話の電波はかなり貧弱でした。つながらないところも多かったわけです。しかし、キャンペーン、キャンペーンと繰り広げてユーザーを増やしながら、インフラを整備していました。

私もiPhoneを日本に導入してきたときに、ドコモからソフトバンクにキャリアを乗り換えました。iPhone3GSを使いたかったからです。

ペイぺイは後発でした。スマホ決済はドコモやauが先行していました。ですので、巻き返すために、キャンペーンを打つというのはよく分かります。

しかし、100億円還元というキャンペーンで100億円はどこから調達してくるんでしょう。それが不思議でした。

シャンプーの業界で資生堂がそれに近いキャンペーンをしたことがあります。TSUBAKIというブランドの高級ヘアケアブランドです。