2018年年間ベストセラー総合1位

2018年8月24日に刊行された『漫画 君たちはどう生きるか』。これは1937年に刊行された吉野源三郎さんの小説『君たちはどう生きるか』を羽賀翔一さんが漫画化したものだ。羽賀さんは当時無名の漫画家だったが、本作は一気に爆発、2018年年間ベストセラー総合1位に輝いた(トーハン調べ)。

『君たちはどう生きるか』は「コペル君」というあだ名をもつ、中学2年生の本田潤一の成長物語。コペル君はお父さんと死別し、お母さんと二人で暮らしている。もう一人の主人公といえる「おじさん」は潤一に「コペル君」というあだ名をつけた張本人で、コペル君の母親の実弟。コペル君の父親に気持ちを託され、コペル君のひそかなメンターとして、一番の親友として、コペル君にとって欠かせない存在だ。

『漫画 君たちはどう生きるか』より(C)羽賀翔一/吉野源三郎/マガジンハウス

いじめられっ子をかばう友人に出会ったり、貧乏な友人の強さを知ったり、友人との約束をやぶってしまったり――学校で様々な出来事を経験するたびに、コペル君はおじさんと話をする。そしておじさんはコペル君がいつか読んでくれるようにと、その時に語ったことやさらなるメッセージを一冊のノートに残す。小説も漫画も、コペル君の物語に「おじさんのノート」が挟み込まれるようにして作られている。

宮崎駿監督が同名タイトルで映画製作

そもそも、原作は1937年からずっと読み継がれてきた作品で、特に吉野源三郎さんの母校である筑波大学付属中学では、歴代『君たちはどう生きるか』を読むことが伝統となっていた。そのように長く愛された名著に敬意を払い、世界を大切にしながらもオリジナリティを生かして現代に読みやすいような形にしたのが『漫画 君たちはどう生きるか』なのだ。

発売当初から原作のファンでもあったという糸井重里さんや池上彰さんが大絶賛。多くのメディアで取り上げられ、現在もロングセラーを続けている。宮崎駿監督が引退宣言を撤回して製作している同名タイトルの映画『君たちはどう生きるか』も公開が待ち望まれている。

では一体なぜそれほどまでにベストセラーになったのか。人生で迷った時、岐路に立った時読みたくなる一冊になったのか。名著誕生の秘密はこちらのインタビューにも詳しいが、何よりも作品を読むことが一番早い。今回は3ヵ月限定企画として最大限に長い無料試し読み企画が実現した。2020年5月10日午前0:00までの公開なので、この機会をお見逃しなく!

しかし、マガジンハウスから刊行された名著をなぜFRaUWebで試し読み……?
実はFRaUの編集長を1997年から7年間つとめていた故・原田隆さんが、この作品に深く関わっているのだ。その詳細については、こちらの記事を是非合わせてお読みいただきたい。

私たちは自分で決断することができる。そして、過ちを犯しても、失敗しても、どうにかしたいと思い、行動すれば、必ず前に進むことができる。そのことを、改めて教えてもらえる一冊だ。

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