「ペンギン」を漢字で書けますか? 旭山動物園で漢字を学ぶ

ヒントは「つま先立ち」にあった!
阿辻 哲次 プロフィール

ヨチヨチと進むペンギンの散歩

かつて中部地方の大学に勤務していたころ、夕方に自転車で自宅に帰ろうとしていた私は、前から1人の男性がなにか小さな動物を連れて散歩してくるのに出あい、思わず二度見してしまった。

はじめは犬を散歩させているのかと思ったのだが、犬にしてはなんとなく歩き方がおかしいので、よく見ると、その男性が連れていた動物は、なんとペンギンであった!

 

あまりにも驚いたので、翌日に大学でさっそくその話をすると、1人の学生が「あぁそれは○○さんですね。もともと動物好きのおじさんですが、最近はついにペンギンを飼いだした、と近所でも話題になっているのですよ」と教えてくれた。

その時に同僚から聞いた話では、ペンギンは温帯に暮らす種類のものなら大きなペットショップが取り寄せてくれるから(かなり高価とのことだ)、ペンギンが泳げる大きなプール(海水を入れる必要がある)と、エサとなる魚などを毎日かなりの分量だけ準備できれば、一般家庭で飼育することも不可能ではないとのことだった。

そんな「ペンギンの散歩」といえば、北海道旭川市にある旭山動物園でおこなわれるものがよく知られている。旭山動物園のホームページによれば、これはもともと冬場にペンギンたちが運動不足になりがちなので、その解消を目的として、キングペンギンが集団で海にエサをとりに行こうとする習性を来園者に見てもらおうということではじまったらしい。

旭山動物園名物「ペンギンの散歩」[Photo by Getty Images]

しかしそこは日本最北の動物園、旭川は北海道のなかでも特に寒さが厳しいところで、真冬は昼間でも氷点下10度近くになるのに、それでもこのパレードを見るために多くの観光客がやってくるとのことだ。

平成30年11月はじめに札幌に行く機会があった私は、得がたいチャンスと思って、かねてより念願だった旭山動物園まで足を伸ばすこととした。調べると、札幌駅前から旭川駅経由で動物園まで行くバスの往復と、動物園入園料がセットになった割引チケットが販売されており、なるほど、さすがに大人気の動物園なのだな、と感じ入った。

いろいろなペンギンの名前の由来

旭山動物園の見学が非常に楽しい理由の1つに、それぞれの動物につけられている解説に、飼育員さんが工夫したユニークな説明が加えられていることがある。たとえば「ぺんぎん館」にはキングペンギン・ジェンツーペンギン・フンボルトペンギン・イワトビペンギンの4種類が飼育されているが、それぞれの種類に手作り感あふれるパネルが掲示されている。

大都会の動物園だったらおそらく専門業者の手になる美しいプラスチックパネルが掲げられているのだろうが、ここでは厚手のボール紙に親しみやすい手書きの絵と文字が書かれていて、そこにペンギンの種類が、日本語と英語と中国語で書かれていた。