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サイゼリヤ「新型肺炎ショック」で大ピンチ…ついに八方塞がりのワケ

チャイナリスクはやっぱり怖い
松島 浩史 プロフィール

「いまさら値上げできない」苦しみ

一方、国内では首都圏と地方に、バランスよく出店していきました。

しかし、人手不足、働き方改革による人件費の上昇、そして飲食離れによる1店舗売上の減少などにより経費率が上昇。2010 年、14.7%あった営業利益率(売上高に占める営業利益の割合)は、2019年にはその約3分の1の4.3%まで落ちてしまいます。

中国の各エリアの営業利益率が軒並み10%以上あることから、この数字は極めて低いものと言えるでしょう。では、国内の営業利益率が落ちてしまったのはなぜでしょうか。

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筆者はその理由として、サイゼリヤの「低価格カジュアルイタリアン」というブランド価値に原因があると考えています。勝ち方を持っているがゆえにできた低価格メニューやワンコインランチなどを、いまさら値上げできない状況がために。

サイゼリヤも試行錯誤しているのでしょう。ここ最近では、一串約200円と高単価な設定のラムの串焼き「アロスティチーニ」(現在は販売休止中)などを投入してきたのですが、既存店の客数が落ちるという“ダブルバインド”に見舞われています。

 

日本国内において、経費面でこれ以上の大幅な効率化は望むべくもないところまで来ているサイゼリヤ。ブランド価値を守るため、どうしても中国を中心とした海外出店に軸を置いてしまいがちになるのも当然と言えるでしょう。

しかし、ここにきて、サイゼリヤにさらなる悲劇が襲いかかります。武漢市から発生したコロナウイルスによる新型肺炎の感染拡大と、それに伴う中国の消費行動に対するインパクトです。

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