メーガン妃とヘンリー王子「王室離脱」は「大事件」になるのだろうか

「セレブリティ資本主義」がもたらすもの
池田 純一 プロフィール

大なり小なり、私たちは、情報が情報を生む「デリバティブ・ワールド」の中にいる。その意味では、エステイトの核は、土地ではない。ジェントルマン資本主義がそれを「金融」にしたように、こんどは、セレブリティ資本主義が、金融の上位互換としての「情報」に変えている。

その意味では、ハリー&メーガンが、ディズニーに接触していたのは先見性のあることだったのかもしれない。ディズニーランドが、全面的に情報化しオンラインの世界に浮上するタイミングだからだ。カレンシーの原石となるコンテントがゴロゴロあるディズニーは、次代のオンライン上のキングダム(王国)の候補の一つ。

 

もちろん、オンラインの世界でエンパイア(帝国)となるのは、FacebookやGoogleたちなのだろう。けれども、その帝国の中で、絶対的希少資源を手にしながら王国を築くことができるプレイヤーの一つが、メーガン妃が生まれた南カリフォルニアに城を構えるディズニー。

ならば、文字通り、ディズニーという「マジック・キングダム」、いや、「ドリーム・キングダム」のキングとクイーンにハリー&メーガンが象徴として就任する、などという世界が生まれたら、面白い。

その時、「ハイネス」の呼称の利用を禁じた女王のしたたかな教えに応えることができるのかもしれない。少なくとも、このようなナラティブを自ずと想像させてしまう力を、メーグジットというイベントは帯びていた。そのマジックが、まさに有名性に宿るマジックである。

はたして、メーグジットは、ブレグジット以後のイギリスを先導する、小さな、だがあとから見たら大きな事件になるのだろうか。そこに託されたのは、意外なことに、イギリス王室に継承されてきた海の向こうを目指す海洋国家の伝統なのである。