photo by iStock

武漢肺炎「元凶は中国がカナダから盗んだコロナウイルス」説を追う

実験施設からの流出か

武漢にはもともとコロナウイルスがあった

武漢市は湖北省の東部に位置し、長江とその最大支流である漢江の合流点にあり、漢口、漢陽、武昌の三鎮(3つの町)から構成されていることから、かつては武漢三鎮と総称されていた。

武漢市統計によれば、2018年末時点における武漢市の常住人口は1108万人で、そのうちの都市部人口は890万人に上り、都市化率は80.3%に達している。常住人口1108万人は全国都市別人口の第8位で、第7位の深圳市(1303万人)に次ぐ地位を占めている。

 

さて、その1108万人もの人口を擁する武漢市の市街区から直線距離でわずか15キロ程の地に、エボラ出血熱のウイルスを含む自然免疫原性ウイルスや、その他新たに発見されたウイルスの研究を行う、中国科学院の「武漢国家生物安全実験室(National Biosafety Laboratory, Wuhan)」(以下「武漢NBL」)が存在するのである。

武漢NBLは、武漢市江夏区に所在する中国科学院病毒(ウイルス)研究所鄭店園区内にあり、西を野湖と青菱湖に、北を黄家湖に、東を湯遜湖に、南を小高い山によって囲まれた場所にあるが、その周囲には多数の村落が存在している。

こうした危険なウイルスを扱う研究施設を人口1000万人超の大都市近郊に建設するということは通常では考えられないことだが、これがまかり通るのが中国という国の現実なのである。

今や武漢市では新型コロナウイルスに起因すると言われる肺炎、通称「武漢肺炎」が蔓延しており、中国政府は人口1108万人の武漢市を封鎖して、武漢肺炎の国内外への感染拡大を抑制しようと懸命な戦いを繰り広げている。

武漢のスーパー〔PHOTO〕Gettyimages

本稿を執筆している2020年1月31日時点における中国政府の公式発表では、中国国内の感染者は9782人、死亡者は213人となっているが、その隠蔽体質から考えて実際の感染者が10万人規模に達している可能性は否定できない。なお、中国国外では25の国・地域において153人の感染者が判明しているが、幸いにも未だに死亡者は発生していない。

ところで、武漢肺炎を引き起こした新型コロナウイルスが発生した場所として疑われているのは、武漢市江漢区にある武漢華南海鮮卸売市場(以下「華南海鮮市場」)で、ここで水産物と並んで販売されていた“野味(野鳥や野獣を使った料理)”の食材である“タケネズミ(竹鼠)”、アナグマや蛇などが新型コロナウイルスを媒介して人に感染させたものと考えられている。

しかし、この華南海鮮市場は上述した武漢NBLの所在地から直線距離で25キロメートル未満の場所にあり、武漢NBL内において、誤って新型コロナウイルスと接触したことで感染した職員が、華南海鮮市場を訪れたことも考えられる。

これはあくまで可能性の話だが、新型コロナウイルスに感染した武漢NBLの職員が華南海鮮市場を訪れて同市場関係者に接触したことにより、市場関係者が新型コロナウイルスに感染し、その人物を介在する形で新型コロナウイルスが人から人へと感染を拡大していったのではないか、という疑いが世界中でもたれている。