「父親よりはやっている」という夫、
「母親のようにできなくてごめんね」という妻

だいぶ偉そうなことを書いてしまいましが、そういうお前の夫はどうなんだと聞かれたら……せめてやる気はある「インターン夫」と答えたいところですが、正直に告白すると時々は「まるでだめ夫」に入ってしまうかもしれません。そんなダンナ君になぜもっと家事をやってくれないのか? と聞いてみたところ、「やってるよ! 俺の親父よりはマシだろう!!」という回答。

なるほど、なぜ生まれてもいない高度成長期の父親象を踏襲しているのか不思議でしたが、そのヒントは「自分の両親と比べて」というところにあるようです。一応(今後の我が夫婦関係のために)フォローしておくと、ダンナ君に昭和的価値観の男尊女卑や、家庭のことは女がやるべきという考えはありません。ただ、「夫婦が共に働きながら家庭も分担する」というのがどういうことなのか、具体的なイメージがわかないのだと思います。

前回のコラムで書いたように、ダンナ君は私の仕事に協力的で、家事育児も自分に割り当てられたことは必ずやってくれます。それでもやっぱりどこか、「家庭のことは女がメイン、男は補助」という意識が垣間見られるのは、自分が育った家庭の影響なのかもしれないと思うようになりました。そういう私も、自分の母親と比べては「もっと家のことをちゃんとやってあげられなくてごめんね」と謝ってしまうことがあります。根深い家庭内分業の意識は、両親から脈々と引き継がれるのかもしれません。

夫婦協力が生み出す将来

やる気もスキルもある「真のイクメン夫」、職場であればこのWillとSkillが備わった人材は人事評価が高く、どんどん昇格していきます。これが家庭の場合、イクメン夫への報酬は、妻からの評価が上がって夫婦関係が良好でいられるということかもしれません。でも本当の報酬は、自分たちの子供が家庭をもったとき、夫婦が対等な関係で家庭を築くことができるということではないでしょうか。それは、自分の家庭にとどまらず、「女性が安心して子供を産み働くことのできる社会」につながるはずです。ちょっと大げさな表現をすると、イクメン夫は次世代へ男女同権のバトンを渡しているのです。

まずは息子が妻から責められる日がこないよう、娘が安心して子供を生み働き続けられるよう、親の背中で見せてあげたい。それが日本が昭和的価値観から脱却するための方法だと思うのです。

それぞれが不公平感を抱かず、ともに暮らし、快適な生活を一緒に作る。それができたら、父も母も子もみんなが笑顔になれるのではないだろうか Photo by iStock