漫画家で小説家の折原みとさんは、現在「週刊女性」にて「皇后雅子さま~笑顔輝くまで」という漫画連載(毎月第1火曜日発売号にて掲載)を持っている。その連載開始前に資料をよみあさり、過去の動画もみまくって、仕事、結婚、出産……女性が直面するすべてのことにおいての、「雅子妃の苦悩」には愕然としたという。
FRaUWebでは、折原さんが漫画ではなく文章で雅子さまの状況を伝えている。連載最終回となる今回は、様々な苦難を乗り越えていらしたお二人の今までを振り返る。
2020年の春、天皇皇后両陛下が国賓として英国へ訪問することをイギリス王室が発表した。お二人揃っての外国訪問は5年ぶりだ。そこに至るまでのお二人の固い絆とは。
連載2回「雅子さまの心を動かした、皇太子のひたむきな愛」はこちら
連載3回「雅子さまを苦しめた国家的マタハラ」はこちら
連載4回「不妊治療に流産も…雅子妃出産までの「いばらの道」はこちら
連載5回「雅子妃を守るため…皇太子『人格否定発言』に至るまで」はこちら
連載6回「バッシングの嵐の中…雅子妃にさしのべられた『救いの手』」はこちら
連載7回「愛子さまの登校問題…雅子妃『母としての覚悟』」はこちら
「成功体験」が回復のきっかけに
2010年(平成22年)、愛子さまが小学校2年生の3学期から始まった不登校問題。
1年7カ月に及ぶ雅子さまの辛抱強い「お付き添い登校」と陛下のサポートの甲斐あって、5年生に進級するころには、愛子さまはすっかり通常の学校生活に戻ることができた。
「お付き添い」の件では激しいバッシングを受けた雅子さまだが、「母としての覚悟」を貫いて愛子さまを守り抜いたことは、自信につながったのではないだろうか。「お付き添い」の必要がなくなった直後こそ、お疲れが出たのか体調を崩されたそうだが、一進一退を繰り返しながらも、雅子さまは少しずつ前に進んでいた。
2013年の4月には、オランダのベアトリクス女王の退位式と、アレクサンダー新国王の即位式に、陛下と一緒にご出席。
オランダ王室のご一家は、2006年8月に、雅子さまのご病気を心配して静養に招いてくれた恩人だ。この時期、外国訪問にはまだ不安があって、ずいぶん迷われたそうだが、恩あるオランダ王室の大事な式典に無事出席できたことは、雅子さまにとって、大きな一歩となった。