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# 英文法 # 英語

「その英語、ネイティブは使わない」にダマされてはいけない

倉林秀男・田中健一・越前敏弥が語る

【前編はこちら】

「ネイティブは使わない」の嘘

「実用的」な英語学習をよしとする人たちは、「ネイティブなら使わない」式の主張をしがちだ。だが、この手の主張は自分の狭い知見だけを根拠に語られていることも多い。

田中 よく、「これは文法のためにある表現で、ネイティブは使わない」と言いたがる人がいますよね。たとえばno more than~とか、no sooner than~ とか。

そういう表現をTwitterで検索するわけです。すると、普通のアメリカの方が日常的に使っているツイートが出てくる。それを見せると「ちゃんと使ってるんですね」と納得してもらえる。本当に今は英語の学習にはいい時代です。

倉林 そうそう。will be 〜ing形、未来進行形は「そんなに使わないよ」って言われるんだけど、トランプ大統領のツイートではwill be ~ing形が使われることが多い。現時点で確定している予定を表します。ですので、「このままいけばそういうことになるぞ!」みたいなことを言っている(笑)

「使ってるじゃん、マイルールで『使わない』とか言わないでよ」と思うわけです。

田中 我々はそういう目で見ちゃいますよね(笑)。トランプのツイートなんかも。

倉林 今はauthentic(根拠のある、本物の)な英語がそこら中にある。それをきちんと選べる時代になってきているというのはすごくいいなと思います。

 

これ、訳せますか?

言葉は常にわかりやすく語られるとは限らない。まして外国語ともなれば、感覚や経験だけでは乗り越えられない高い壁がある。そんな具体例も多数紹介された。

越前 僕は20年前までは大学受験生や留学を目指す社会人に英語を教えていたんですが、当時、この英文を訳させると半分くらいが間違った。

Eddy had been dead only a short while when I graduated from high school.

かなりの人が「私が高校を卒業して、しばらくしてエディが死んだ」と訳すんです。これは誤訳です。

次に、いちおう意味をとれてはいるけれど、日本語としてきれいではない訳をする人も多い。

「私が高校を卒業したときは、エディが死んでしばらくたっていた」。これは間違いではないけれど、何を言っているかよくわからないですよね。