# 週刊現代

「セロハンテープ」一筋で100年企業に成長したニチバンの凄い経営

高津敏明社長が語った
夏目 幸明 プロフィール

もし塗装に使うマスキングテープが性能を満たしていなければ、顧客企業の商品がすべて塗り直しになってしまう可能性もあります。新製品を出すたびに気が気でなく、お客様から大クレームをいただく夢を何度も見たほどです。ただし、働いていて一番楽しい瞬間もまた、お客様から反応をいただいた時なのです。

自分が開発した商品が売れ、便利だと言われると嬉しくて仕方ありません。だから今も、お客様の声は営業だけでなく生産現場にも伝えています。

お客様があってこそ

お客様から、「こういうことできませんか?」とご要望をいただき、それに何とか応えようとするとき、技術者としてのレベルアップがもたらされます。営業も同じです。お客様のご要望を営業が理解すると「テープでここまでできますよ」と具体的な提案ができるようになります。

会社の継続的発展は、お客様あってこそです。

研究所で製品の説明をする高津氏。企業理念を実現すべく全事業所の社員と対話したという

社長に選ばれた理由はわかりません。性格がポジティブであることは確かです。たとえば、何か失敗があっても「俺が悪い」「アイツが悪い」では真の原因に至っていません。

 

仮に飲み過ぎて遅刻したなら、腐らず落ち込まず、目覚まし時計をもう一個買うとか、再発防止策を練って前を向けばいいじゃないですか。ええ、私自身の話です(笑)。

あと、人の好き嫌いもほとんどありません。ただし、社長になってから気軽に仲間と飲めないのはつらいですね。