封鎖の武漢に決死の「単身突入取材」公民記者・陳秋実とは何者か

当局の圧力を振り払いながら
古畑 康雄 プロフィール

中国を愛するゆえに移民はしない

――ではあなたは国外で活動することを考えていないのか?

「私は移民したいと思っていない。なぜなら私は祖国が好きだからだ。(私にとって)愛国というのは、日々『打倒米国、打倒日本』などと叫ぶのではなく、中国が様々な問題を解決する手助けをし、中国がより良くなり、人々が幸福に暮らせるようになることであり、自分は持てる力を使って国を愛したい。だが移民してしまえば、祖国の手助けをすることができない、だから私は移民できないのだ。」

「第2に、自分が移民しないというのは、自分が中国の問題を批判するのは、政治亡命を得るためではないと人々に分かってもらいたいからだ。なぜなら一部の人は、私が中国を批判するのは米国や日本から認められ、政治亡命や移民をするためだと思っている。だから自分は移民をしないと言っている。」

「第3に言いたいのは、自分は海外から資金も受け取っていないということだ。中国人は自分たち内部の矛盾なのか、外部との矛盾なのかということを重視する。私は中国政府や共産党に、私達の間には矛盾があり、私のことを好きでないかもしれないが、これは我々同じ家族の間の矛盾だと訴えたい。米国や日本に行って中国を打倒しようと考えたことはない。」

 

――あなたが自分の理想を実現することを願っているが、その道は険しいだろう。

「自分の理想が何か、わたしもよく分かっていない。ただ一つ一つの事をちゃんとやることだ。例えば私は今日本に行く団体旅行を組織し、若者に日本について学ばせたいと思っている。単なる日本のグルメやエンタメ情報ではなく、例えば日本のお店のサービスが良く、警察も礼儀正しいのはなぜなのか、自分がもし滞在したら、こうした内容を自分のメディアを通して人々に紹介したい。」

「中国では日本も台湾も香港も米国もだめで、中国だけがすごいと宣伝している。だがこれは恐ろしいことで、中国人をますます思い上がらせている。日本にも、どの国にも社会問題がある。だが日本はそれでも世界第3位の経済大国であり、資源も少ないのに多くのことを成し遂げ、多くの優れた点がある。人の欠点ばかりを見るべきではない。もし自分が日本語を習得したら、多くのことを学びたい。」