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新型コロナウイルス、実は「マスク着用」より先にやるべきことがある

WHOが示した「5つの推奨行為」
村上 和巳 プロフィール

致命率は2.2%

さて今回の新型コロナウイルスについて感染者数も死亡者数も過去1週間、増加の一途をたどっている。ただ、これは検査体制の強化と報道の増加で、検査を受ける人が増えた結果とみられる。

WHOは1月21日から毎日、「Situation Report」という新型コロナウイルスの発生状況について発表している。ここからこのウイルスの致命率を計算し、日毎にその変動を見るとグラフのようになる。

コロナ致死率推移
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当初致命率が上昇したものの、感染者と死亡者の増加とともに致命率は徐々に頭打ちから横ばいになり、そこから緩やかに低下している。最新のWHO公式発表による致命率は2.2%である。その数字はこれまで分かっているSARSコロナウイルス、MERSコロナウイルスの致命率よりも低い。

また、今回、武漢市から帰国した人の中には、検査でウイルスが検出されたにもかかわらず、症状がない人が2人いたことが分かっている。

中国現地での報道でも同様のことが伝えられている。「不顕性感染」と呼ばれる、こうした症状のないあるいは軽度のまま経過する感染者は他の一部のウイルスでも存在することが分かっている。こうした人たちは咳をするなどの症状が少ないため、他人に感染させるリスクは低くなる。

 

今後、検査体制の拡充に伴い、こうした不顕性感染者が増えてくる可能性はあり、その結果致命率が低下する可能性は十分にある。

一方、完全なデータではないものの、現状で公表されている死亡者のデータを見ると、その多くが60歳以上の高齢者、かつ糖尿病や高血圧、心臓疾患、慢性気管支炎などを有しているケースである。

さらにこれまで報告されている事例の範囲では、感染者からの二次感染は、ともに居住する家族など濃厚接触をしている人がほとんんどである。中国国外で判明している二次感染例も表を見ればわかる通り、やはり濃厚接触した事例で、感染源も推定可能な状況である。

少なくとも日本に入り込んだウイルスが感染源も特定できないほどまでに蔓延している状況ではない。