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新型コロナウイルス、実は「マスク着用」より先にやるべきことがある

WHOが示した「5つの推奨行為」
村上 和巳 プロフィール

「飛沫感染」「接触感染」「空気感染」

そもそもコロナウイルス自体は珍しいウイルスではない。

現在、存在が知られているコロナウイルスは6種類。うち4種類は通常ヒトの間で流行する風邪の原因ウイルスであり、残る2種類が動物からヒトに感染し、比較的重症の肺炎を起こしやすいことが分かっている。

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風邪の原因となる4種類のコロナウイルスは、通常風邪といわれるものの10~15%、風邪流行期では3人に1人が感染する。コロナウイルスという名前を報道で初めて聞いた人もいるかもしれないが、広い意味でのコロナウイルスは実はほとんどの人が幼少時までに感染経験があるものなのだ。

残る2種類のコロナウイルスは、一つが2002年に中国広東省を起点に32か国・地域で流行した重症急性呼吸器症候群 (SARS) の原因として見つかったSARSコロナウイルス、もう一つが2012年にイギリスで中東渡航歴にある肺炎患者から見つかった中東呼吸器症候群(MERS)のMERSコロナウイルス。

SARSコロナウイルスはコウモリ、MERSコロナウイルスはヒトコブラクダの中にいたウイルスがヒトに感染するようになったものだ。

 

これまで判明しているデータから計算できるこの2つのコロナウイルスでの感染者での死亡割合を示す致命率は、SARSコロナウイルスは約10%、MERSコロナウイルスが約34%と比較的高い数字となっている。

これらのコロナウイルスの感染経路は、咳やくしゃみなどで飛び散ったウイルスを含む唾など(飛沫)を吸い込む「飛沫感染」、感染者から発生したウイルスが付着したものを手で触り、その手で口や鼻を触るなどをして体内にウイルスが入り込んで感染する「接触感染」の2つとされている。

一方で飛び散った飛沫から水分が抜けた状態でウイルスが長時間空気中を漂い、それを吸い込むことで感染が起こる「空気感染」はないと考えられている。