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メディアと政治家の「トランプ嫌い」はトランプ本人よりもタチが悪い

イラン司令官殺害に関して思うこと

アメリカの「作戦」は合法か

2011年、アルカイダのウサマ・ビン・ラーディンが米軍の特殊部隊によって殺された時、ドイツメディアはそれを褒め称えはしなかったものの、たいして非難もしなかった。やり方は少し乱暴だが、ようやくテロリストの親玉が成敗されたという評価だったように思う。

また、やはりアメリカが主導した同年のリビアや、2003年のイラクでの武力介入に対しても、それほど強硬な非難はなかった。

 

私は、それが妥当だと言いたいわけではない。先日の、イランの革命防衛隊「クッズ」部隊の将軍、カセム・ソレイマニ殺害についての反応が、あまりにもこれまでとは違ったということを言いたいのだ。

なぜか? それは、作戦を主導した人の名がオバマでもブッシュでもなく、トランプだったからではないか。

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ドイツメディアのトランプ嫌いは激しい。トランプ攻撃、トランプ侮辱は、すでに彼が大統領になる前から煮えたぎっていた。今回も、ソレイマニ死亡のニュースが流れた途端、アメリカは国際法を侵したとか、世界を危険に陥れたとか、激しい非難が巻き起こった。ニュースを聞いていると、あたかもトランプ大統領がテロリストで、ソレイマニが英雄のように聞こえた。

ARD(第1国営テレビ)のイラン特派員はツイッターで、イランの52ヵ所の重要な施設を壊すと脅したトランプ大統領を、バーミヤン渓谷の仏像群を破壊したタリバンに例えたし、ZDF(第2国営テレビ)のワシントン特派員も、トランプはジュネーブ協定とアメリカの州法を踏みにじり、イランを威嚇していると非難した。

しかし、そもそもこれまでアメリカ大統領の合意の下に行われた数々の「作戦」、カダフィ退治や、サダム・フセイン狩りは、皆、ジュネーブ協定やらアメリカの法律に則っていたのだろうか。

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