孤独死する男性は「女性の3〜4倍」現場を見てわかった切ない理由

亡くなった部屋に遺されていたもの
菅野 久美子 プロフィール

孤独死における「男女比率」

2019年5月17日に一般社団法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会が発表した第4回孤独死現状レポートによると、孤独死する人の男女の人数比率は、およそ8対2で男性の方がはるかに多い。

さらに早期発見と言える3日以内に遺体が発見されるケースは、男性が38.5%で、女性は47.9%。30日以上遺体が発見されない割合も、男性は15.0%と、女性の10.7%に対して高い。男性は女性と比較すると、孤独死してもなかなか見つかりづらいという結果になっている。

 

これまで筆者は孤独死の現場を数多く取材してきたが、その経験から言っても、男性は離婚や死別、会社組織からの離脱といった要因から一気に孤立し、セルフネグレクト、そして孤独死というルートを辿るケースがかなり多い。

では、どうすればセルフネグレクトから脱することができるのか。妻と死別した男性の実例を紹介したい。

行政書士を営む雪渕雄一さん(59歳)も妻の死後、セルフネグレクトから孤独死に陥りかけた一人だ。

雪渕さんは、13年前に妻の直美さんと死別。その後全てのことがどうでもよくなり、自分を追い込むかのように、徹夜で過労死ギリギリまで働く生活が続いた。

そのうち動悸が止まらなくなったが、不思議と自分が追い詰められているという感覚はなかったという。しかしかろうじて、このままでは本当に死ぬかも……と身の危険を感じ、心療内科を訪れると、「自律神経失調症」と「パニック障害」だと診断されたという。