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マツダに異変… 意外な販売苦戦と「消えたzoom-zoom」問題

私が「マツダ3」にモヤモヤするワケ
山崎 明 プロフィール

「ベンツ化」するマツダ?

Be a Driverも扱いは小さくフェードアウト気味であるので、「美しく走る」が今のマツダのメインスローガンにいつの間にかなっていたのである。これに気付いたとき、マツダ3の走り味に合点がいった。マツダ3はzoom-zoomではないが、とても「美しく走る」。ワクワクはさせないが、とても上質で洗練されている。

photo by Getty Images

1月14日、マツダが技術の粋を集めて開発したSKYACTIV-Xエンジン搭載車に試乗する機会を得た。ガソリン圧縮着火という世界中のメーカーが挑戦した技術を世界で初めて市販化したものであり、ロータリーエンジンの物語を彷彿とさせるものである。

もちろん大いに期待して試乗に臨んだが、そこで感じたことも「美しく走る」であった。それはスポーティというよりは、静粛性の高い、洗練された上質な乗り味を持つエンジンであった。

 

スポーティな快活さという意味では通常のSKYACTIV-Gエンジンの方が高いのではとすら思えた。マツダがメルセデスベンツ的な方向性を指向していることがよりはっきり感じられたのである。

マツダは、プレミアムブランドとなることを目指している。それがマツダの規模の自動車会社として生き残るために必要な戦略だからだ。プレミアムになるためには上質感は必要条件であり、マツダ3で内外装のデザインレベルと質感を一気に高めたことは正しい。走りの上質感の追求ももちろん必要だし、それは達成されている。

しかし、なるべく多くの人に選ばれることが重要なマスブランドとは異なり、プレミアムブランドにとって重要なのは、「高くても絶対にこのブランドを選びたい」という、数は少なくとも熱烈なファン層を作ることだ。そのためには、他社にはない際だった特徴を持たなければならない。