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# 自己啓発

「ゴーンが悪い」と騒ぎ立てる日本人の限界

自分の価値を高めるための思考法
昨年末の「サプライズ逃亡劇」で世界中の話題をさらった日産自動車元社長のカルロス・ゴーン。日本のワイドショーでは「ゴーンはひどい」「ゴーンを許せない」という声がいくつも報道されているが、「この人たち」の目にはまったく違った景色が見えていたという――。いまビジネスパーソンたちに絶大な人気を誇る『分断を生むエジソン』著者の北野唯我氏と、『ニュータイプの時代』著者の山口周氏。いまの日本人に足りないものとは、一体何か。そしてこれから、私たちはどんな価値観で生きていけばいいのか――。ゴーン騒動を紐解きながら、二人の知性が語り尽くした。
 

ゴーン事件で明らかになった「日本のねじれ」

山口周氏(左)と北野唯我氏

北野唯我 僕が山口さんとお話をさせてもらうのは5回目ぐらいですか?

山口周 飲み屋とか含めればもう少し会っているかもね。

北野 すでに10年も前から、山口さんが「活躍している人のタイプが変わってきた」と言っていたことに僕はびっくりしています。『ニュータイプの時代』で語っているようなことをずいぶんと前から気が付いていたなんて、山口さんって普段何を考えているんですか?

山口 最近気になるのはカルロス・ゴーンさんの事件ですね。報道自体は冷ややかに見ていたんですけど、日本の司法を批判したゴーンさんに対して、日本の法務大臣が「司法の場で“無罪を証明すべき”」と言ったのを聞いて、椅子から転げ落ちそうになりました。

モンテスキューの時代から、検察が有罪を証明できなければ無罪になるという推定無罪の原則があるわけですよね。それなのに無罪を証明しろっておかしいでしょう。

北野 ないことを証明する。いわゆる悪魔の証明です。