発見された活断層。地層のずれがよくわかる

活断層の専門家、直下地震を警告!「いま一番危ない活断層はココだ」

実際に見て正しく知ろう「断層の恐怖」
ご存知の通り、日本は「地震大国」。もはやどこで直下地震が起こってもおかしくありません。活断層がどこにあるのか、ハザードマップなどを通して調べている方も多いのではないでしょうか。

でも、「ここに活断層がある!」ということは頭でわかっていても、
実感することはなかなか難しいもの。それなら、実際にずれた活断層を見てみて、正しく地震を怖がりましょう。

好評連載「ブルーバックス探検隊が行く」、今回は産総研で活断層調査をしている宮下由香里さんの研究室に突撃です!

「海溝型地震」と「内陸型地震」

地震が、津波を伴うような「海溝型(プレート境界型)」と、内陸直下で起こる「内陸型(活断層型)」に大別されるのはご存じだろう。

2011年の東日本大震災を起こしたような海の底からつづくプレート境界を震源とするのが「海溝型」。そして、1995年の阪神淡路大震災、2016年の熊本地震を起こしたのが「内陸型」だ。

日本列島は、東から太平洋プレートに、南からはフィリピン海プレートに、一定の力で押し続けられている。押された岩盤に蓄積された歪みが解放されるときに起こるのが地震だ。

海溝型地震は、日本列島がのるプレートとその下に沈み込むプレートとの境界で起こる。プレート同士が接しているぶん、貯まる歪みは大きくなり、地震周期も短い。

一方、内陸型地震は日本列島の地下の岩盤の中で起こる。押される圧力がじんわりとかかるため周期は長いが、10~20キロメートル前後と比較的浅いところで岩盤が壊れるため、直上の被害は大きくなる。

地震の規模や揺れの大きさを表す基準は同じだが、その様相はこのように少し違う。
「海溝型」の周期が数百年の単位に対して、「内陸型」は数千年に一度。ゆえに「内陸型」の地震予測はより難しいと言われる。

内陸型地震と海溝型地震
(画像:『今西和俊・黒坂朗子 (2014) 地震の起こり方,地質調査総合センター研究関連成果普及出版物,137.』を一部修正・加筆)

活断層を追う女性研究者

産業技術総合研究所(産総研)の活断層評価研究グループのグループ長・宮下由香里さんは、この「内陸型地震」を起こす活断層を調査している。先日、熊本地震で割れ残った日奈久(ひなぐ)断層の調査を終えたばかりだ。その研究室を訪ねた。

部屋の壁には、全国の活断層の調査資料が一面にびっしりと並んでいる。95年の阪神淡路大震災以降、全国で活断層調査がさかんにおこなわれ、その詳細なレポートがすべて収まっているという。

全国、と簡単に言ってもその調査には時間とお金がかかる。大学や産総研のような研究グループの成果がこの「壁」となって成り立っているのだ。各地からの問い合わせがあれば、ここから資料が取り出されて、活かされる。