自衛隊の中東派遣、異例の「1佐」を3人も送り込む安倍政権の狙い

「情報収集」のためではなかったのか?
半田 滋 プロフィール

自衛隊の1佐は佐官階級の最上位にあたり、将官になる一部を除けば、防衛大学校を卒業した幹部候補生が上り詰める階級でもある。「2佐(中佐相当)と1佐では集まる情報の量が異なる」(自衛隊幹部)とされ、陸海空自衛隊とも1佐の大半は年収1000万円を軽く越える。

米軍は「連絡幹部の階級」「派遣部隊の対米貢献度」などを基準に相手国へ提供する情報の質・量を変えている。例えば、2佐より1佐の方が出席できる会議の数が多く、自ずと得られる情報にも違いが出てくる。また艦艇だけより、艦艇と航空機を派遣した方が米国との間で交換する情報の中身は濃いことになる。

 

各国が派遣に及び腰な中…

「有志連合」への参加を表明した国々による「対米貢献度」をみてみよう。

英国は駆逐艦2隻を参加させ、オーストラリアはフリゲート艦1隻とP3C哨戒機1機の派遣を表明しているが、同じ「有志連合」のバーレーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、アルバニアはいずれも艦艇や航空機の派遣を表明していない。

一方、連絡幹部を派遣したうえ、護衛艦「たかなみ」とP3C哨戒機2機を派遣する日本は、実態がスカスカの「有志連合」に対し、参加表明をしていないにもかかわらず、多大な貢献をするのは間違いない。

海上自衛隊の活動海域は、イランを刺激することになるペルシャ湾とホルムズ海峡こそ除外しているが、「有志連合」が活動海域と定めたオマーン湾からバブ・エル・マンデブ海峡までの公海で情報収集するため、「有志連合」の補完的役割を果たすことになる。