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「新型コロナウイルス」が、日本の消費にとどめを刺す可能性

期待の訪日観光客、オリンピックも?

消費の牽引車、中国人観光客

新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を阻止するために、中国・武漢の封鎖など対策が広がっている。一方で、日本国内でも相次いで感染者が見つかり、中には中国への渡航歴がない人まで出てきたことから、人の移動によって日本国内にも感染が広がっていることが鮮明になった。

時あたかも「春節」。本来ならば中国人観光客が大挙して押し寄せる時期だが、どれぐらい訪日客が減るかに日本経済の先行きを占うエコノミストたちが注目している。

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2019年10月の消費増税以降、そうでなくても大きく落ち込んでいる消費を唯一支えてきた訪日観光客による「インバウンド消費」の落ち込みが懸念されているからだ。

2019年の年間の訪日旅行客は、日本政府観光局(JNTO)の推計によると、3188万人。前年比2.2%増加し過去最多を更新した。日韓関係の冷え込みで韓国からの訪日客が激減しているのを横目に、中国からは前の年よりも14.5%多い959万人が日本にやってきた。何と全体の30%が中国からの観光客・ビジネス客なのだ。

彼らが日本国内で落としたお金も大きい。観光庁が1月17日に発表した「訪日外国人消費動向調査(速報)」では、2019年に訪日外国人が国内で消費した総額は4兆8113億円。前の年に比べて6.5%増えた。

人数の伸び(2.2%増)よりも金額が大きくなったのは、中国からの旅行者のウエートが高まったため。ひとり当たりの消費額は、平均15万8458円に対して、中国からの旅行者は21万2981円と大きく上回る。訪日客数が激減した韓国からの旅行者の平均消費額は7万5454円なので、平均消費額の少ない韓国からの旅行者が減って、平均よりも多い中国人旅行者が増えた結果、全体の消費額が増えたわけだ。

 

ちなみに中国からの旅行者が日本国内で使ったお金の総額は前の年より14.7%多い1兆7718億円とみられている。全体の37%である。

中国からの観光客の特徴は「買い物代」に多くのお金を落とすこと。21万2981円の消費額のうち10万8800円を買い物代に使っている。消費額が最も多いのはオーストラリアからの旅行客の24万9128円だが、彼らが使った「買い物代」は3万1714円に過ぎない。モノの消費を担っているのは中国人観光客なのだ。

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