この施策は、バナーの位置を変えたり、新着情報を目立つようにしたりして、ユーザーの導線をよくすることである。
このようなリニューアルは、ディレクターの腕にすべてがかかっている。クライアントの言われたとおりにホームページを作り直すだけではなく、ビジネスモデルを精査して、実際に商品を使い、お客様の視点で物事を考えなければ、使い勝手のいいホームページを制作することはできない。
逆に、ディレクターがクライアントのことを何も調べようとせず、商品やサービスにも興味がない状態では、お客様目線のホームページを作ることはできない。「使い勝手をよくする」という目的でリニューアルするのであれば、ディレクターがどこまで依頼主の会社に対して“本気”になって「使い勝手をよくしよう」と思ってくれているのか、そのモチベーションを見極めていかなくてはいけない。
その“本気”がリニューアルするホームページの付加価値であり、対価に見合った仕事の価値になる。お客様目線になることに対してモチベーションの高い制作会社であれば、高い制作料金を支払ってもいいだろう。反対に、やる気のない制作会社であれば、値引き交渉をおこない、安い料金で制作してもらってもかまわない。
ホームページの使い勝手を向上させるリニューアルに関しては、デザイン性よりも、「制作会社がいかに自分の会社の一員になったつもりでリニューアルに臨んでいるのか?」その点を注視しなくてはいけない。