新型肺炎「武漢に住む日本人」は全員無事に帰国できるのか

対応にあたったコンサルタントに聞く
松岡 久蔵 プロフィール

「現地の邦人から、日本にいる家族に電話で連絡が取れたというのがポイントでした。もし危機管理上の懸念があると判断すれば、中国当局はまず電話回線や3G、4G回線を止めます。連絡を遮断し計画的な略奪などを起こりにくくするためですが、この判断がなされなかった時点で、現地の危険度は低いと判断する根拠になります。

今回の新型肺炎の原因であるコロナウイルスは、体力の弱っている人が死亡する例が多く、普通に健康な方であれば、きちんと食事をとってむやみに出歩かなければ基本的に大丈夫、と助言しました。食料についても、住民が飢えるほど物資供給がストップすることは考えづらく、順次状況は回復していくはずです」

 

日本政府の対応を評価すると?

日本政府がチャーター機を飛ばしたことで、約650人いるとされる現地邦人の帰国希望者が戻る道筋は立った。ただ、武漢市の閉鎖からはすでに6日が経っている。この間の日本政府の対応はどうだったのだろうか?

「機材の準備など、必要な工程を考えればむしろ早い方だと思われます。こういう時、自衛隊機を飛ばせれば話は早いのですが、よほどの有事であるということを相手国に認めさせることになり、メンツをつぶすことにつながりかねない。

今回、中国政府は2003年のSARSの時のように情報を隠蔽せず、積極的に対策を進める姿勢を打ち出しています。世界保健機関(WHO)も『緊急事態宣言』を見送っている中で、日本政府が自衛隊機を飛ばしたとなれば、中国政府との信頼関係にもかかわる。

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