ドラマで問いかけられた、がんの「緩和ケア」

重いテーマだが、がんの治療現場を丁寧に描き、SNSなどで共感や好感度をあげているドラマ『アライブ・がん専門医のカルテ』

第3話では、がんの終末期という、難しいテーマが展開された。ERで救命救急医の応急処置を受けている中年の女性は、肺がんを患っている。骨転移と腹部リンパ節転移があり、通院しながら抗がん剤の治療を受けていたが、がんの進行と治療による副作用が合わさり、体調が悪くなり、救急搬送されたという設定だ。彼女を担当する松下奈緒演じる主人公の腫瘍内科医のチームは、抗がん剤を中止し、治療を「緩和ケア(緩和医療ともいう)」に切り替えを検討するシーンが描かれた。

ここに出てきた「緩和ケア」という言葉。その解釈は患者や家族、医療者によってもまちまちのようだ。ましてや身近にがんに関わったことがない人の多くは、この言葉の意味を勘違いしていることが多い。

そこで今回は、ドラマの企画協力医でもあり、腫瘍内科医になる前に緩和ケア医を目指したことがあったという日本医科大学付属武蔵小杉病院腫瘍内科の勝俣範之医師に、「緩和ケア」、「終末医療」、そして「在宅医療」について、話を聞いた。

勝俣範之医師
国立がん研究センターに20年勤務した後、日本医科大学武蔵小杉病院に腫瘍内科を開設。抗がん剤治療の第一人者であり、緩和療法に精通。誤解されがちながん情報をわかりやすく解説する。