島の壮大な自然、青の洞窟の神秘。

全室ヴィラの〈Aqua Resort Club Saipan〉。木のぬくもりのある部屋は南国の家で過ごすような心地よさ。ここのスイートはサイパンで最も海に近い場所に建つ。/Aqua Resort Club Saipan Achugao, Saipan ☎+1 670-322-1234
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また、穏やかな朝がやって来る。ホテルのヴィラの窓からは、海が目前。部屋で過ごす時間も優雅だが、北東のマドック岬の先端にある海蝕洞、グロットへ向かうことに。

ここは、海にそびえるアーチ型の洞窟のおかげでできた天然のプール。アーチを潜って、外の海へも出られるダイビングの名所にもなっている。グロットまでは、足元に気をつけながら、水着で階段を降りること116段。暗い洞窟には、海の向こうからキラキラと光が降り注ぎ、さまざまな青を作り出していた。ダイナミックな自然の風景のなかに、思い切って飛び込む。手でつかめそうなほど近くをたくさんの魚が泳いでいる。ただただ美しくて、神秘的だ。

グロットでシュノーケリングを体験。揺れる水面と、遠くの海から注ぐ光と。ここでの青の景色は、写真だけでは伝えきれないほど、深く、神秘的だ。周りはゴツゴツとした岩に囲まれている。

「洞窟でシュノーケリングをするのは初めての体験! 輝く海のブルーも、群れで泳ぐ魚も、すごく綺麗で感動しました。この青の色や風景を忘れないうちに描いておきたいな」

グロットのあるサイパン北部には、戦争の歴史も多く残されている。かつて太平洋戦争で日本人が集団自決したバンザイ・クリフや、孤島の銃弾の穴を巣にする海鳥が集まるバード・アイランド。ラスト・コマンド・ポストと言われ、かつて日本軍の最後の司令部となったバナデロもそうだ。こうした悲劇の場所を訪れることもまた、サイパンの旅である。

「サイパンにいれば、悲しい記憶も当然、身近にあって目に入ってくる。戦争で壊された教会や、海の中に半分沈んだ戦車も、街の中心に普通にある。最初はそれを少し重くも感じたけれど、実際の場所で、かつてそこにいた人の気持ちを想像しながら描く体験も豊かだなと思いました」

自分の立つ場所に、かつて銃弾が飛び交い、兵隊がいたことを思って、バード・アイランドを描いた。