山梨学院大学、幹部が関与する会社に4億5000万「私物化の全貌」

教職員には「給与支払い遅延」なのに…
田中 圭太郎 プロフィール

以前にも指摘した通り、山梨学院からは古屋理事長の妻が経営する会社「VALEM」に様々な事業が発注されている。少なくとも大学広報のウェブマガジン「BLUE  STAR WEB」の制作、民間から転職してきた幹部を紹介する動画の制作の発注があったことはわかっているが、その金額などは一切公開されていない。

学校法人の収入は、言うまでもなく児童や生徒、学生の授業料であり、大学に関しては国からの私学助成金も入っている。法人の業務を子会社に任せて、収益事業も一定程度許容して子会社の経営自体を維持させることは、他の学校法人でも行われている。ただし山梨学院の場合、少なくとも新会社への出資金4億5000万円は、法人の利益のために使われなければならないはずだ。

 

学生にもしわ寄せが

新会社設立の準備を進めたことによって、結果的に学生にも影響が出た可能性がある。それは、山梨学院大学と山梨学院短期大学が、2020年4月から実施される、高等教育の修学支援制度を導入するための申請をしなかったことだ。

高等教育の修学新制度は、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校を対象に、住民税の非課税世帯やそれに準ずる世帯の学生に対して授業料などの減免を行い、給付型奨学金を支給するものだ。

年収が約270万円以下の住民税非課税世帯の学生の場合、私立大学では入学金約26万円と、授業料約70万円を減免。さらに日本学生支援機構から、私立大学などの場合自宅生で約46万円、自宅外生で約91万円が支給される。年収約300万円以下の世帯ではその3分の2、約380万円以下では3分の1が減免・支給となる。金額は家族4人世帯の場合の目安で、家族構成のほか、私立か国公立か、自宅か自宅外かによって変わってくる。

対象となる大学などのリストが最初に公表されたのは2019年9月。1000を超える大学などの教育機関が対象となったが、約3%が申請をしなかったと発表された。申請をしなかった場合、その教育機関に通う学生はこの制度を利用できないことになる。

この3%の中に、山梨学院大学と山梨学院短期大学が入っているのだ。