説明をしない・できない医師

なんでもなかったから結果的にはよかったのですが、不安にさいなまれた日々、外で遊ぶのを我慢してうなぎの骨を食べまくったひと月はなんだったのでしょう。
ただ、さかのぼって結核と診断した経緯を想像するに、「なにかある」と思うことに間違いはありませんでした。私はその後も肺のレントゲンでひっかかったからです。CP Angle(肋横隔膜角)の一部がやや鈍角になっており、「過去に肺炎か胸膜炎に罹ったことはありますか?」と聞かれたのです。

しかし、CP Angleが鈍角だからと言ってすぐに結核を疑うことにはならないし、たとえ結核だとしてもウナギの骨はその治療に関係はありません。
なによりも、質問をされたことに怒る行為は、医師として失格だと思います。

またある時、原因不明の目の見えにくさに悩んで眼科を数か所受診することになったことがありました。そのとき、こういう検査をしたけれど原因がわからなかった、と丁寧に説明くださった医師と、「とにかく異常はありませんね」と突き放す医師、質問すると怒りだす医師とそれぞれありました。同じ「異常なし、原因不明」という診断結果であっても、説明をしてくれたらとてもほっとしましたし、逆に怒られたりするととても嫌な気持ちになり余計に不安になりました。私はこれらの経験から「きちんと説明をして患者さんの不安を少しでも取り除ける医師になりたい」と医師を目指すようになったのです。

ちなみに原因はそれから数年後にわかりました。原因は乱視。視力が良い乱視だったので、眼科ではわからなかったようです。高校生のときに視力が下がって眼鏡店に足を運んだ際、「乱視がひどいですね」と一言で終わりました。ハードコンタクトにして症状は消失しました。
不思議なのですが、それくらい病名がわからないこともあるのです。