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目先の株価にバタつくな!バフェットの神髄は「機が満ちるまで待て」

「成長の臨界点」を見極めよ

二宮金次郎とバフェットの共通性

8月17日の記事「二宮尊徳とバフェットに学ぶ『不振企業を復活』させる『意外な極意』」で、投資の神様・ウォーレン・バフェットと、江戸時代の農村再生(今で言えば企業再生)のヒーローである二宮金次郎の手法の意外な類似性について述べた。

実のところ、両者は手法が似ているだけではなく「哲学」も似ている。

バフェットの哲学というと、「大衆が熱狂しているときには慎重に、彼らが恐怖におびえているときには大胆に行動せよ」という言葉に象徴される。

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市場が混乱し暴落しているときには「勇気をもって安く買い」、バブルの時には「欲にかられずにさっさと手じまう」ということだ。

あまりにも有名な言葉であるし、日本の相場格言である「人の行く裏に道あり花の山」も似た意味を持つ。

要するに、市場や自分の周りで騒いでいる大多数の人の意見に左右されていては、投資の成功はおぼつかない。他人がどう言おうとも、「自分の判断」に自信を持ち、周囲の異論・反論をものともせず、果敢に取引をしなければ成功できないということだ。

バフェットが「自信を持つ」ために最良であると教えるのが「絶え間ない勉強」であり、「勉強する気がない人は投資をやめるか、手数料の安いインデックス・ファンドを買うべきだ」と述べている。

 

それでは、勉強を何のためにするのか? 投資対象(企業、株式など)の「本質的価値」(株価ではなく、その企業が生み出す収益やブランド力などから導かれる本当の価値)を見極めるなど、色々な側面があるが、その中でも重要なものの1つが「投資すべき時期を知る」ということである。

二宮金次郎は、その名声ゆえに、いくつもの農村や藩などから「再興」の依頼を受けたが、多くの依頼を「いまだ、機が満ちていない」として断った。いくら金次郎が頑張っても、肝心の農民の再生への真剣度が足りず、藩などからの有形・無形の支援がまったく期待できなければ失敗するからである。