新型肺炎ショック、これから日本経済と世界経済に何が起きるのか…?

2019年と同じ光景はあり得る
唐鎌 大輔 プロフィール

現実的なリスク、中国を震源地とする欧州経済の減速

その際、事態は「インバウンド減退による日本経済減速を理由に追加緩和」という国内問題だけでは済まないだろう。

それ以前の問題として、2020年に立ち直りが期待された中国経済がこの問題で失速を余儀なくされれば、世界経済は復調の契機を失いかねない。

 

今回の本欄では詳述を避けるが、2019年の世界経済減速の主犯は中国と欧州だったことを思い返したい。とりわけ欧州に関しては中国への自動車輸出が抑制されたことが足枷になったとの指摘が頻繁に見られてきた。

だとすれば、今回の新型肺炎騒動は中国経済の減速を通じて、2019年と同じ光景を世界経済に持ち込む恐れがあるという話になる。

こうした中国を震源地とする欧州経済減速のリスクが今回の新型肺炎騒動において一番現実的なリスクではないかと筆者は考えている。

また、2019年のFRBが中国や欧州の減速を理由として「自国(米国)は弱っていないものの予防的に緩和しておく」というロジックに舵を切ったことも頭をよぎる。

そのような事態に至る前に収束することを願うばかりだが、主要な資産価格についてシナリオを検討する際、主要国の金融政策に影響を与える要因として新型肺炎リスクを整理しておくのが良いだろう。

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