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米イラン対立で「第三次世界大戦」は本当にもうないといえる…のか?

最大リスクはトランプの「ラフな判断」
村上 和巳 プロフィール

イラン国内の実情

そしてこのような経済低迷などに伴うイラン国民の不満は鬱積しており、それはイラン最高指導部にも向かっている。

このことを端的に示したのが、今回のミサイル攻撃の最中に革命防衛隊が誤ってウクライナ国際航空旅客機を撃墜した事件後にイラン国内で行われたデモだ。

 

撃墜で死亡した乗客のほとんどがイラン人だったこともあり、事件発生当初にイラン政府が事実関係を隠ぺいしていたと非難するイラン国民1000人以上がデモを敢行。しかもデモではハメネイ師を指して「独裁者に死を」という声まであがった。

前述のようにイランでは国内治安維持を担当する革命防衛隊が反政府運動を厳しく取り締まっており、デモで最高指導者を批判するのはほぼ命がけに等しい。

わずか1000人と言うかもしれないが、その背後に革命防衛隊の弾圧を恐れて声を上げられない「サイレント・マジョリティ」もいることを考えるとその意味は少なくない。

もしアメリカとの全面戦争で国内が混乱に陥れば、国内からイラン最高指導部を崩壊させようという動きも出かねない。

このようにアメリカもイランも全面戦争を行える状況ではないのが現実である。